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線維筋痛症とは
線維筋痛症(FMS)は、全身(筋肉、腱、靱帯、その他の軟部組織)のいたるところに激しい痛みが慢性的に生じ る病気です。 ある日突然、身体の一部に痛みを感じます。あらゆる現代的な検査(血液検査、MRI、CT、筋電図)を行っても異常 が認められず、西洋医学では決定的な治療法が確立されていません。そのため西洋医学的治療では、ほとんど効果が 得られず、症状が改善されないのです。 また、炎症に基づく痛みではないので、消炎鎮痛薬がほとんど効きません。
発症の原因
誘因は精神的ストレスが多いと言われています。
潜在患者数
患者数は全人口の約1.7%、約200万人以上。
性差
中高年に多く、約8割が女性です。しばしば膠原病などの自己免疫疾患を併発します。
診断方法
米国リウマチ学会分類基準では
- 3ヶ月以上続く全身広範囲の疼痛の既往がある。
- 手指による触診で、特徴的圧痛点18ヶ所のうち、11ヶ所以上に圧痛を認める。
上記①と②の両方の基準を満たすとき、線維筋痛症と診断します。
症状
- 主な症状は、全身の筋肉と関節の耐え難い疼痛と機能障害、倦怠感が延々と続き、関節のこわばり感やうつ状 態、不眠、不安などの精神神経障害を伴います。その上に食欲不振、耳鳴り、月経異常などの不定愁訴を訴えます。
- 線維筋痛症と診断された患者は慢性疲労症候群の診断基準を満たしている事が多く、併発する他の症状には、 むずむず脚症候群、片頭痛、胃腸障害、過敏性腸症候群、甲状腺機能低下症、筋・筋膜性疼痛症候群、そして、顎関 節症があります。
- 線維筋痛症患者の9割以上に睡眠障害を伴う事が報告されています。自らの体重でも重さで痛みが増す他、スト レスや気圧の変化などでも悪化します。雨の日や冷えは病状をかなり左右します。
治療目標
線維筋痛症は心の過剰な緊張(精神的ストレス)が、筋肉の異常な緊張(痛み)となって現れた病態です。 鎮痛効果とともに精神安定作用もある鍼灸治療により、症状である痛みを抑え、原因となっているストレスを緩和、 改善させ、再発予防していく事を目標に治療して行きます。 また、合併する疲労感やうつ状態、睡眠障害などの精神症状も、精神安定作用により同時に改善していきます。
治療方針
精神的異常があると、首や背中の筋肉の緊張を伴います。頚背部の凝りを起こしやすい筋肉には、後頭部に分布 する後頭下筋群、側頚部に分布する胸鎖乳突筋、背部に分布する僧帽筋などがあります。
当院では、これらの筋肉に対して首肩こりの治療を施し、さらに精神安定作用のあるツボ(百会、四神総、神庭、印 堂、大椎、身柱、労宮、神門、ダン中、期門、足三里、三陰交、太谿、湧泉、行間、太衝)を使用して治療をしていき ます。
心が病めば、身体も病む。身体を治せば、心が治っていく。 痛みの部位はどこであれ、鍼灸治療を施すと、痛みの軽減とともに精神的異常も軽減されます。特に精神安定作用の あるツボを使用すると、精神安定作用が高まり、同時に身体の痛みが取れて行きます。
転々と医療機関を受診しても症状が改善されずにお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。